就活で悩んでいる人へ~自分を洗脳してしまう前に②

本記事はの続きです。

就活生の皆さん。突然ですが以下に見覚えはありませんか。

就活の軸は成長できること

SDGs達成に貢献すること。

決め手は人柄です。

就活の軸はこの3つだったりしませんか?

あるいは内定者の体験談で上記のような話ばかり聞きませんか?

自分で言ったり、他人の志望理由を聞いてぜひともその軸で頑張りたいと

本心で思えますか?

どちらかというとうわー就活生やってるなあと思ったりしていませんか?

その感覚は正しいです。

何もないところから誰も否定のしようがない理由をひねり出したもの

の代表例と言えそうです。

これを体に刷り込ませる作業こそ新卒就活の醍醐味(しんどさ)でしょう。

本記事は筆者が苦しみながらその刷り込み作業を行い、

その後どうなったのか実体験をつづることが

新卒就活をしている読者が、異常な空気感を冷静にとらえ、

本当の意味で満足できる社会人生活を送る助けになるのではないか

という試みです。

筆者は化学系企業に入り営業になりました。

どのような思考回路だったかについては、前の記事をご覧ください。

社会人編 入社~3年目

入社式

2022年。詳細は明かせませんが、いわゆるJTCの営業になりました。

入社してすぐの入社式。組織の頂点がもつ権威というものを強く感じました。

それまで小規模な会社でバイトをしており、社長との距離も近かったので

親くらいの年齢のバイト先の社長は近所の人くらいの感覚で

接していました。

しかし規模のある組織のリーダーかつ、社会的知名度というものが付いてくると

親より10以上年齢が下の部長でさえ、かなりすごい人に見えました。

役員ともなるとそんな部長ですら、かなり気を遣うわけですから

別世界の人間に思えました。

あの凄い人とこの凄い人をまとめている役員。

その役員をも統括する社長。。その上には普段現れない会長。。ゴクリ。。

いや、、人間なんだからもっと血の通った交流をしませんか。。。

と感じた覚えがあります。

自分が凄いと思っている人が、明確に上だと認めているという構造が

人に権威を感じさせるのだろうと感じました。

人間である以上、常人の2~3倍仕事ができれば世界の頂点レベルのはずが

100倍くらいすごい存在に見えたのを覚えています。

営業部へ

営業の人は今まで自分が関わってきた大人とは

全く違う世界の人間たちでした。

休日は積極的にスポーツをやるし、良くお酒を飲むし(強要はされていない)

前向きで活力にあふれた人が多く、今まで見てきた大人と比べて

若いという印象そのものでした。

人柄も良く普段ネガティブになりやすい私にも良い影響があり

少し積極的に物事をやれるようになったと思います。

ここまでは良いところです。

もともともう少し落ち着いた雰囲気が好きで、じっくり考えるタイプの

私からすると彼らのペースでは消費エネルギーが高すぎました。

営業という仕事柄、板挟みが多くなります。

何もわかっていない人間が、立場も性格も違う人間の専門的な話を聞いて

それを自分以上に自分の会社の仕事の進め方に詳しい商社担当者に

説明をしないといけません。

もう当事者同士で自分を挟まずやってくれと思う場面がかなりありました。

最初はだれでも通る道なのでそれ自体は仕方ないですが

案件を大量に抱えながら、急な問い合わせに対応し、

分かっていないのはプロとして恥ずかしいことだと思いながら

確認します。すみません。。と言いながら冷や汗をかき続けました。

また海外顧客は日本のようにはいきません。

短納期での依頼や急な方針変更、予算からの乖離。。

つぎつぎと日本からするとわがままな要望が外国語でやってきて

必死で社内調整を進めるも、社内からも心無い対応をされ、

打つ手がなくなり、営業の先輩に泣きつくと言ったこともありました。

営業は間にいる伝書鳩では意味がありません。

なので強く主張するのが苦手なタイプの私も関係なく

意見を述べました。

相手が言っていることを理解するだけで必死なので

ものごとの良しあしややり方の引き出しが頭にはいってない中

本心から出てきていない意見、つまり普段営業の上司や先輩が言っていること

をさも自分が思っているように言いました。

数字上メリットあるか分からないが、可能性はあるかもしれない案件

というものが特に海外案件には多いです。

ある程度確定情報を入手してから開発をするというやり方をせず

とりあえずどんどんやってもらう。足りない技術は日本の供給元に

補ってもらうという考えだったのかもしれません。

そうすると営業が可能性あると思っているのか。

責任とれるのかと当然聞かれます。

正直そんなことは分からないですが、

ここでやりたいというのが営業の仕事であり、存在意義になります。

売上に繋がらなそうと分かっていれば断る選択肢はありますし

微妙な案件を断ったとして代替の案件があるなら問題はありませんが

営業担当としてはやりたいというしかありませんでした。

また的外れなことを言ってしまうことも当然新人なので多く

営業の事情を知らない社内の心無い人には

かなり怒られました。

すると電話も苦痛になり、深呼吸をして言葉を選びに選んで

何を言われているか緊張で頭に入らず

わからないまま保留となる案件が増えました。

すると当然顧客や営業の上司や先輩から

詰められるため、怒られるしかないと思い電話をするわけです。

メールは見てもらえない可能性があるため、電話と併用です。

上記のような経験はある程度なれればできるようになったり

誰もが通る道であったり、営業の嫌なところを切り取っただけだったり

すると思います。営業という職を否定する意図はありませんし

むしろ営業は会社にとってとても重要な役割です。

うまくコントロールできるようになれば自由に裁量を持てるようになるので

向いている人にとっては、最初のこの時期だけ乗り切れば天国かもしれません。

しかし私にとっては、大量にやりたくないことが絶え間なくやってくる

無間地獄でした。

無理をし続けた結果

私の失敗は、自分ではない理想像になり切ろうとしていたところです。

前の記事にも書いたような潰しが効くような理由で

自分の直観や感覚を考慮しない就活をした結果

土日も何をしても楽しくないという状態になりました。

これまで純粋に楽しかったり、どこかに行きたいと思ったり

充実感を得ていたことをやってみても、

ああそんなもんかですべてが片付いてしまい、

気分を変えるための旅行や食事や習い事にお金をかけるだけ

無駄だなと感じるようになっていました。

そして朝仕事に行くのが嫌だなと思っていたら

本当に起きられなくなりました。

休職編へ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました